ef - a tale of memories

07.「I...」
なんつーか、シナリオと演出のその双方のインパクトが強すぎて頭の整理が追いつかない。


順風満帆に思えた蓮治と千尋も、蓮治の中で無意識に積み重ねられたやりきれない想いが爆発する事で亀裂が。
ノイズ演出が謎だったんだけど、蓮治の絶望のような感じなのかな。
かつて行ったやり取りを話者を入れ替えてやり直す、しかもそれを何度も積み重ねているとしたらその絶望はどれだけの物なのやら。
これが火村さんの言う覚悟の一端なのかな。
物語の女の子を「かわいい」という記号で括ってしまえたら、女の子を書き切れていない事になる、というのには唸らされた。
その女の子は一般常識がない、そんなヒトの行動には不安や違和感を抱かなければならない。
それを二次元でも表さなければいけない。ズレている事を書ききらなければいけない。
それができれば女の子は空想の存在でありながら確かにそこに存在する。
千尋の物語のベースは己の事だと思うから、それを表現しきれないと千尋は満足できないのかなー
「女の子は世界に一人、だから彼女はカミサマだ」
だが、物語を形作る上位のカミサマに踊らされてはいけない。
物語の終着点を決めて話を書くのはカミサマが弄っているようだ。
創作の在り方として、終着点を決めていないのは駄目な典型なんだけど、千尋の望む物語という観点でいくとこの理論には納得できる。


一方みやこパート。
幼い頃に両親が離婚?した事で、音と色の消えた世界に現れたのが紘という存在。
紘から忘れられたらやっと見つけられたみやこの存在意義は再び消え去ってしまう。
だから忘れられたくない。嫌われてもつきまといたい。
前回99件の着信履歴を見た時には恐怖しか湧かなかったけど、こういうバックグラウンドがあるとまた違うな。
みやこの言葉が画面を覆い、それが塗り潰されていく演出は強烈の一言。
最初に書いたように、今週は話にも演出にも引きこまれる回だった。


Cパートで景が宣言どおり、紘の心からみやこを消し去る=みやこの悲痛な訴えを消すという行為を。
ここで話を終わらせるだなんて、引きが良いにも程がある。
三者三様で話の続きが気になるのう。